小細胞肺ガン患ってます。

発症から8年目、只今人生漂流中 ^^

がんの療養と緩和ケア

 

 

 

         

 

緩和ケアとは?

がん患者さんや家族は、がんと診断されたとき、治療の経過、あるいは再発や転移がわかったときなどのさまざまな場面でつらさやストレスを感じます。
緩和ケアでは患者さんと家族が自分らしく過ごせるように、医学的な側面に限らず、いろいろな場面で幅広い対応をしていきます。病気に伴う心と体の痛みを和らげてより豊かな人生を送ることができるように支えていくケアです。

 

がんの療養中は、痛みや吐き気、食欲低下、息苦しさ、だるさなどの体の不調、気分の落ち込みや絶望感などの心の問題が患者さんの日常生活を妨げることがあります。これらの問題はがんの療養の経過中、程度の差はあっても多くの患者さんが経験します。

「がんの治療のことではないから」と相談できずにひとりで抱え込んでしまったり、「症状だけをなくしても、がんが治るわけではないから」「気持ちの持ちようだから」と症状を和らげることに消極的な人もいます。

今までのがん医療の考え方では、「がんを治す」ということに関心が向けられ、医療機関でも患者さんの「つらさ」に対して十分な対応ができていませんでした。しかし、最近では、患者さんがどのように生活していくのかという「療養生活の質」も「がんを治す」ことと同じように大切と考えられるようになってきています。

患者さんを「がんの患者さん」と病気の側からとらえるのではなく、「その人らしさ」を大切にし、身体的・精神的・社会的・スピリチュアル(霊的)な苦痛について、つらさを和らげる医療やケアを積極的に行い、患者さんと家族の社会生活を含めて支える「緩和ケア」の考え方を早い時期から取り入れていくことで、がんの患者さんと家族の療養生活の質をよりよいものにしていくことができます(図1)。

図1 全人的苦痛(トータルペイン)をもたらす背景

f:id:suiyoubi_am:20190312190337p:plain

 緩和ケアを受ける時期

 

緩和ケアを、がんの進行した患者さんに対するケアと誤解し「まだ緩和ケアを受ける時期ではない」と思い込んでしまう患者さんや家族は少なくありません。

しかし、緩和ケアは、がんが進行してからだけではなく、がんと診断されたときから必要に応じて行われるものです。

 

痛みや吐き気、食欲不振、だるさなど体の症状や、気分の落ち込みや孤独感など心のつらさを軽くするため、また、自分らしい生活を送ることができるように、緩和ケアでは医学的な側面に限らず、幅広い対応をします。

例えば、がんと診断されたときには、ひどく落ち込んだり、落ち着かなかったり、眠れないこともあるかもしれません。抗がん剤放射線治療では食欲がなくなったり、吐き気などの副作用が起こることもあります。

 

痛みはがんの早い時期にも、進んだ時期にも見られる症状です。痛みが強いままではがんの治療もつらく、また生活への影響も大きくなってしまいます。また、がんが進行した時期に、痛みや吐き気、食欲不振、だるさ、気分の落ち込み、孤独感などに対して適切な治療やケアを受けることは、生活を守り、自分らしさを保つことにつながります。

 

緩和ケアを受けるには

緩和ケアは、がんの治療中かどうかや、入院・外来、在宅療養などの場を問わず、いずれの状況でも受けることができるようになってきています。

専門的な緩和ケアを受けるには、主に緩和ケア病棟への入院という方法と、緩和ケアチームによる診療という2つの方法があります。また、がん診療連携拠点病院の指定を受けている医療機関は、緩和ケアに対応できる機能を持っています。現在は外来診療や在宅療養についても対応が進んでいます。

緩和ケアについて話を聞きたい、緩和ケアを受けたいときには、担当医や看護師に話してみましょう。また、がん診療連携拠点病院のがん相談支援センターで聞くこともできます。

 

            緩和ケアチームとは?

がん治療と並行して受ける緩和ケアは、主に「緩和ケアチーム」が担当します。緩和ケアチームは、担当医や看護師などと協力して緩和ケアを提供します。

全国のがん診療連携拠点病院には、すべて緩和ケアチームがあります。これらの医療機関では、入院、通院治療を通じて緩和ケアを受けることができます。がん診療連携拠点病院以外の医療機関でも、緩和ケアチームが活動しているところがあります。

緩和ケアチームは体と心のつらさなどの治療のほか、患者さんの社会生活や家族を含めたサポートを行うために、さまざまな職種のメンバーが関与しています。担当医や看護師に加えて、緩和ケアチームの診療を受けることで、担当医が変わることはありません。緩和ケアチームの診療は、担当医から勧められることもありますが、患者さんや家族から希望することもできます。つらい症状が続いている場合には、我慢しないで緩和ケアを受けましょう。

 

   緩和ケアチームにかかわるさまざまな職種と役割
・医師
痛みなどの体の症状の緩和を担当する医師と、精神症状の治療を担当する医師が、担当医と協力して治療を行います。
・看護師
患者さんや家族の日常生活全般についてのアドバイスを行います。転院や退院後の療養についての調整も行います。
・薬剤師
患者さんや家族に薬物療法のアドバイスや指導を行います。また、医療者に対して専門的なアドバイスを行います。
ソーシャルワーカー
療養にかかわる助成制度や経済的問題、仕事や家族などの社会生活、療養する場所についての相談などを担当します。
・心理士
気持ちの問題などについてカウンセリングを行ったり、心理検査などを行います。家族のケアも担当します。
・栄養士
食べたりのんだりすることにかかわる問題に対応して食事の内容や食材、調理法についてのアドバイスを行います。
リハビリテーション
患者さんの自立を助け、日常生活の維持のためのアドバイスや治療を行います。

 

緩和ケアチームの費用

厚生労働省から認可を受けた緩和ケアチームによる診療を受ける場合には、入院にかかわる医療費などに加えて、「緩和ケア診療加算」として定額の費用がかかります。緩和ケア診療加算の費用は1日あたり4,000円×健康保険の自己負担率です(2014年12月時点)。例えば3割負担の場合には、1日あたり4,000円×0.3=1,200円が医療費に加算されます。1カ月の医療費の合計が一定額以上になる場合には、高額療養費制度を使用して自己負担限度額を超えた部分の払い戻しを受けることができます(詳細は各医療機関ソーシャルワーカーや会計事務の担当者などにお尋ねください)。

 

緩和ケア病棟

緩和ケア病棟では、がんの進行などに伴う体や精神的な症状があり、がんを治すことを目標にした治療(抗がん剤治療やホルモン療法、放射線治療や手術など)が困難となったり、あるいはこれらの治療を希望しない方を主な対象としています。

緩和ケア病棟と一般の病棟の違いには以下のようなものがあります。

(1)体と心の苦痛緩和に力を注ぐ
病棟で担当する医師や看護師は痛みや呼吸困難など、さまざまな苦痛を和らげる方法の知識や技術に精通しています。また、患者さんや家族の心の問題についても時間をかけて対応が行われます。

(2)苦痛を伴う検査や処置を少なくしている
点滴や注射などの処置や検査は、つらい症状を和らげるために必要最小限にするように配慮されます。医学的な必要性ばかりを優先するのではなく、患者さんや家族と相談しながら行います。

(3)患者さんや家族がくつろげるデイルームがある
多くの緩和ケア病棟には、季節の行事や音楽を楽しんだり、面会の方とくつろげるデイルームがあります。ベッドからの移動が難しい患者さんの場合でも、病棟の医師やスタッフが協力して、少しでも日常生活の中での楽しみや、変化を感じられるように工夫しています。

(4)面会時間の制限が少ない
家族や大切な方々が面会できるように、面会時間の制限がない施設が多くあります。ペットと面会できる施設もあります。面会の条件などは、患者さんの状態や施設ごとの基準もありますので、各緩和ケア 病棟のスタッフにお尋ねください。

(5)患者さんの家族が過ごしやすい設備がある
病室は個室が多く、家族が患者さんのそばで過ごすことのできる ソファーベッドなどを備えている施設があります。また、家族が休息するための家族室や、患者さんや家族のために簡単な料理ができるキッチンがある施設もあります。

苦痛症状の緩和とともに、外来や在宅への円滑な移行支援や、地域の在宅医療を担う医療機関と連携しての、在宅療養をおこなう患者の緊急時受け入れ体制の確保が求められており、施設によっては介護者であるご家族の肉体的・精神的疲労を軽減することを目的とした短期(レスパイト)入院などを行っている場合もあります。また、多くの職種がかかわるという点においては緩和ケアチームと変わりませんが、宗教家やボランティアなどがチームの一員として参加している施設もあります。

「緩和ケア病棟」と同じような意味で用いられている言葉として「ホスピス」があります。症状をコントロールしていくということに力点が置かれているか、終末期のケアに力点が置かれているかなど、言葉のうえでの若干の違いはありますが、国が定めた施設基準を満たした 施設であれば、提供される医療内容に大きな差はありません。
患者さんの受け入れの基準については、施設によって異なる場合がありますので各施設にお尋ねください。

 

緩和ケア病棟を探すには

担当医や看護師、病院のソーシャルワーカーにご相談ください。がん診療連携拠点病院の「がん相談支援センター」や「医療連携室」などの部門では緩和ケア病棟の情報を探すことができます。
インターネットで緩和ケア病棟を探す場合は、緩和ケア病棟のある病院の情報をご覧ください。

緩和ケア病棟を探す場合には、患者さんご本人が今後どのように過ごしたいかを考えながら、担当医や看護師、ソーシャルワーカーなどからアドバイスしてもらうとよいでしょう。

 

緩和ケア病棟の費用

厚生労働省から「緩和ケア病棟」として承認を受けた施設の場合、医療費は定額制になっています。入院期間によって異なる入院料が設けられており、30日以内の入院の場合の「緩和ケア病棟入院料」は49260円、31日以上60日以内の場合は44120円、61日以上の場合は33840円となっています。
この「緩和ケア病棟入院料」に健康保険の自己負担割合をかけた金額が患者さんの負担する金額となります。例えば3割負担の方で緩和ケア病棟に入院している期間が30日以内の場合、1日あたりにかかる医療費は49260円×0.3=14778円となります。1カ月に支払う医療費の合計が一定額以上になる場合には、高額療養費制度を利用して自己負担限度額を超えた部分の払い戻しを受けることができます(詳細は各医療機関ソーシャルワーカーや会計事務の担当者などにお尋ねください)。医療費の自己負担額の他に、室料差額が必要な場合があります。室料差額は施設によって異なりますが、どの施設にも無料の病室がありますので、担当医や看護師などに相談されるとよいでしょう。

             

               (国立がん研究センター がん情報サービスより)

 

緩和ケアについて思う事

「緩和ケア」聞いた事はあったのですが、何か終末医療というか

「余命の限られた人」の心のケア、診療だと思っていたんですが、そうでも

無いようです。

治療も長くなって来ると体の事は勿論なんですが、治療費の心配や、仕事

の事、世の中からの疎外感や、孤独感。自身の存在への疑心、迷い。

僕らみたいに働ける人間でも、そんな負のスパイラルに陥る事があります。

緩和ケアも保険適用なので少ない負担で受けられる様ですし

入院中などにそうゆうプログラム入れて貰う様にすれば時間も取れる様に

思うのですが、話を聞いて貰うだけでも何か新しい発見があるかも知れません。

 

「よっこいしょ!」 腰を上げれば視界も広がり少しだけ世界も広がり

一寸だけ、弾んでみると、翼さえ自在に操るそんな自分を思い出して

 

      とにかく 前へ ^^